物損事故に遭われた方へ

このページでは物損事故について紹介しています。

経済的全損とは何か,代車使用料(レンタカー代)についても説明しています。

物損事故における修理費用とは

物損事故において,修理が相当と言える場合,修理費用を請求することができます。
ただし,修理費用として,修理範囲が適正であることや,修理費用として適正であることが必要です。

例えば,修理範囲として,原則として全塗装などは認められず,部分塗装のみ認められることとなります。

経済的全損とは

では,どのような場合に,「修理が相当と言えない」のかという問題になります。
これが経済的全損という問題です。

経済的全損とは,車両時価額に買替諸費用を加えた金額の方が,修理費用よりも低額な場合のことを指します。

例えば,車両時価額が20万円・買替諸費用が4万円であるのに対して,修理費用が50万円だとします。この場合,24万円の方が,50万円よりも低額ですので,経済的全損といいます。

このような経済的全損の場合,修理費用の請求は認められず,車両時価額に買替諸費用を加えた金額のみが請求できることとなります。

車両時価額とは

そこで,車両時価額とは何かという点が問題となります。

車両時価額は,原則として,同一の車種・年式・型・同程度の使用状態・走行距離の自動車を,中古車市場において取得し得るに要する価額です(最判昭和49年4月15日・民集28巻3号385頁)。

実務上は,まず「レッドブック」という書籍を参照することが多くなっています。ただし,レッドブックに記載されている価格は,実際の中古車市場価格よりもやや低額であることが多いように思われます。

そこで,当事務所ではインターネットにおける情報などをもとに,中古車価格の再調査も実施しています。

買替諸費用とは

買替諸費用とは,経済的全損により自動車を買い替えた場合に必要な,車庫証明・廃車の法定手数料,ディーラー報酬費用などです。また,自動車取得税も認められます。

これに対して,自賠責保険料や,自動車税,自動車重量税は損害として認められません。

具体的な金額は,買い替えを検討しているディーラーなどに見積書を作成してもらうべきでしょう。

代車使用料とは

代車使用料とは,車両を修理に出している期間認められる,レンタカー代のことをいいます。

代車では,代車のグレード,代車利用の期間などが問題となります。

まず,代車のグレードについては,事故車と同種・同程度のグレードのみ認められます。

次に,代車利用の期間については,修理に必要な期間のみとなります。

修理期間は1~2週間が一般的と言われますが,部品調達等で時間を要する場合は,これより長い期間が認められることもあります。そうは言っても,海外製の特殊部品でもない限り,せいぜい1ヶ月程度が限度と思われます。

物損事故について相談するメリット

交通事故に遭われた方では,日常的に車を利用している方が多数と思われます。

毎日の通勤や仕事で使用されていると思いますので,身体の治療に専念しつつ,交通手段としての自動車も早急に修理する必要があります。

ただし,物損事故といっても,大切な愛車ですから,示談金額として適正かをしっかり見極めて示談する必要があります。

まずは,専門家への相談をおすすめします。

物損事故でお悩みなら,まずはご相談ください

弁護士費用特約に加入されている方の場合,少額の物損事故でも無料でご相談いただけます。

まずはお気軽にお問い合わせください。

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